エルメスはバーキン・ケリーをはじめとするレザーバッグで有名な超ハイブランドですが、バッグ以外にも取り扱い商品は多くあります。
洋服、スカーフ、アクセサリー、時計、フレグランス、メイク用品、ベビー用品、そして食器や家具まで・・・本当に幅広いですよね。
本記事では、
エルメスに興味が出てきたけどバッグ以外に何から買ったらいいかわからない!
という方に向けて、私がおすすめするエルメス商品をご紹介していきます。
限られた資金の中でエルメスの世界観や美学を堪能できる商品をずばり解説していきますので、お買い物の参考にしていただければと思います。
エルメスのモノづくりとは
エルメスの世界観を知る上でまず知っておきたいのは、エルメスというブランドはおもに自社で商品を製造しているブランドだということです。
そして、その工程では人の手による繊細な技術・技法が非常に重要な要素となっています。
バーキンやケリーもエルメス直属の職人が一つひとつ手作りで作製しています。
エルメスのバッグは縫い目が揃っていて美しいことが特徴ですが、機械で仕上げているのではありません。1針1針を熟練した技術をもつ職人が縫い上げているのです。
エルメスが語るモノづくりへの信念
エルメスの公式ホームページでもエルメスのモノづくりに対する姿勢が説明されています。
高い能力をもつスタッフ
高い能力を持つスタッフ2023年12月31日現在、エルメスの全従業員数は2万2040人で、そのうち7,300人以上が職人です。全従業員の62%がフランスで雇用されています。同年、エルメスに約2,400人が入社しました。エルメスのオブジェは、フランスの11地域圏にある60の製作と養成拠点で主に製造されています。エルメスのまなざしはしっかりと未来を見据えています。ヒューマンスケールで設計された新しい拠点を開設し、高い品質を保持しながらより充実した生産性を有するとともに、各拠点で平均300人の雇用を創出しています。
エルメスは地域に根ざした事業を行うことで、その土地の活性化に大きく貢献しています。地域レベルでの社会経済発展を目指して製造拠点を設けることにより、近隣地域に安定した雇用創出と恵まれた勤務条件を提供することができます。
ノウハウの研修と伝承
一貫した生産体制により、エルメスのオブジェの76%は、社内アトリエおよび独占契約を結んだアトリエにおいて生産されています。
エルメスでは職人のノウハウの継続的な向上に重きが置かれ、メチエの存続のために育成に対しては常に早い段階からサポートする体制を整えています。こうしてフランス国内の7,025人の職人は、その卓越した手仕事の技を次世代に伝えています。様々なハンディキャップを抱えた職人に関しても、それぞれに合わせたやり方で技術を伝える研修センターを擁する拠点もあります。
地図上でフランス国内に点在するエルメス工房の数を見ると、エルメスがいかにものづくりに力を入れているかがわかりますよね。
現在も続々と工房施設を拡大していて、2024年4月にはバーキンなどレザーバッグを作製する24箇所目の工房をオープンしました。これでバッグの流通量が増えて買いやすくなるといいんですが・・・!
エルメスはでは独自の高い技術・技巧を組み合わせたモノづくりに力を入れているということを覚えておいてください。
エルメス商品には自社製造品とOEM製品がある
エルメスで販売される商品は自社の工房で作られた自社製造品が中心ですが、中にはエルメス直営工房以外で作られた商品もあります。
他社が作った商品を一般的にOEM製品(Original Equipment Manufacturere)と呼びます。
エルメスでもOEM商品はあり、たとえばカシミヤ100%のマフラーはMade In Englandですし、ファンデーションはMade In Japanです。
たしかにカシミヤマフラーといえばジョンストンズをはじめとしてカシミヤ製品の品質で有名なEnglandで製造されていて、ファンデーションは日本の化粧品メーカーが製造を請け負っているものと思われます。必ずしも全ての商品がエルメスの工房で作られているわけではありません。
もちろんエルメスがOEMを依頼するくらいですから、製造業者にはかなり高い品質が求められています。
エルメスが指定したデザイン・規格でしっかりと製作されていますので商品の価値としては申し分ないはずですが、やはり自社工房で製造するよりは中間マージン等の分の価格が反映されていてもおかしくはないかなと思います。
私がエルメスで買う物を選ぶ基準は「自社製造品」かどうか
ご説明したようにエルメスの商品の中には自社製造品とOEM製品があるので、どうせ買うならエルメスが独自の工房で作ったものの方がエルメスらしい伝統と技術を表現していると私は信じています。
なので、私はよっぽどデザインが気に入った物以外はできるだけエルメスが自社製造したであろう商品を手に取るようにしています。
エルメスで買うべき名品5選
前置きが長くなりましたが、私がおすすめするエルメスの品質の高さを体現しているイチオシ商品をご紹介していきます。
レザーバッグ
ド直球ですみません。しかしこれは絶対に外せません。
エルメスといえばレザー製品、その中でもバッグです。
言うまでもないですよね。私のブログ読者様も大半がエルメスのバッグが欲しくてこのブログにたどり着いています。
フォロワー様から聞いた話なのですべてが本当かはわかりませんが、エルメス工房の中でもとりわけバッグ職人の昇進は非常に厳しい道だそうです。
バーキンやケリーは縫製が難しく、他のバッグを一通り縫えるようになってからバーキンを縫えるようになり、最後にケリーを縫えるようになるそうです。
さらにケリーの中でも内縫いができるようになってから外縫いにステップアップできるというように、1つのバッグについて高い技術を身に着けるまで縫えるようにならないというのはなかなか厳しい世界なのが伺えます。
そうして厳しい技術訓練を重ねた職人によって手作りされたバッグはふたつとして同じ物はありません。レザーの風格も縫い目の調子も唯一無二なのです。
バッグは誰もが認める名品ですが、とにかく入手困難なので「ぜひ買ってください!」と簡単には言えないのが残念です・・・
もし買える機会があるのなら絶対に買った方がいいです。
私はエルメスのバッグが世界一美しいバッグだと思っています。
このすばらしさをどうかあなたの人生でも体験することができますように。
カレ
次に紹介するのはカレです。カレとはシルクスカーフのことです。
バッグに並んでエルメスを象徴する歴史と伝統を受け継ぐ製品で、基本的に自社工房で作られています。
シルクを中心としたテキスタイル製品はおもにブルゴワン~ジャイユー工房とピエール=ベニット工房という工房で作られていています。
デザイナーが描いたデザインをプリントするための構成、染色、カッティング、手縫いのルロタージュ仕上げまで、全て職人の高い技術で成り立っています。
ルロタージュ仕上げとは縁を丸く縫い上げる手仕事のこと。カレの商品ページにも記載がありますね。
とにかく美しいです。デザインが豊富で選ぶのが楽しい。世界観を堪能できます。
柄で迷った時におすすめデザインは定番のブリッド・ドゥ・ガラ。
馬具のデザインですが、エルメスの中でも最も有名な柄の一つです。
こちらは私のお気に入り、ブリッド・ドゥ・ガラのチェックデザインのカレ45です。(45cm四方の小さめサイズ)
繊細なデザインに色を載せていく染色作業は非常に難しい工程の一つだそうですが、エルメスでは美しい発色を実現しています。
ついモノトーン系が使いやすく感じてしまいますが、さまざまな色を使った配色の方がエルメスの高い技術を体感できるかもしれません。
エルメスのシルク100%のカレはハリがあってシャリシャリっとした固めの触り心地。
綺麗な発色と繊細なデザインがさすがはエルメス。
カレはサイズも豊富で、45, 70, 90, 140とありますので、お好みのサイズ感を選んでください。
一番使いやすいのは90サイズだと思います。
カシシル
次に紹介するのはカシシルです。
カシシルとはカシミヤとシルクの混合繊維で作られた140cm四方の大判ストールです。
カシミヤとシルクの混合繊維ストールは形とサイズがさまざまありますが、普通カシシルと言うと140cm四方の大判ストールのことを指すことが多いです。
なおカシシルとは日本での通称で、正式な商品名はカレジェアンという名前です。
なお、カレジェアンの中にも素材がシルク100%のもの(141,900円)とカシミヤ70%シルク30%のもの(213,400円)があり、ちょっとややこしいですね。価格は2024年11月現在
カシシルもカレと同じ工房で作られています。
カシミヤが配合されている分、染料がしみやすく、デザインをきれいにプリントするにはさらに高い技術が必要なんだそうです。
繊細かつ精巧に描かれていますよね。見れば見るほど高い技術を実感できます。
生地はふんわりとやわらかく、少し透け感があり軽やかな付け心地です。
首に巻きつけるだけではなくバサッと羽織ってポンチョのようにしたり、さっとひざ掛けしたり、万能です。
カシシルは一度買うとハマると言われています。知る人ぞ知るエルメスの至高商品なのです。
カレよりも使いやすいという声も多く聞きます。
とにかく持っている人の満足感が高いので、カシシルはぜひ1枚手にとって欲しい名品としておすすめします。
時計
次に時計をおすすめします。
エルメスの時計はデザインはエルメスらしさを残しながら、あまりゴテゴテせず主張も控えめなのがよいです。
ビジネスでもカジュアルでも使えるので、毎日でも身につけられるのが時計です。
また、価格帯も30万円台からあるのでOLや主婦が付けていても嫌味な感じはないですよね。
私はHウォッチミニを愛用していますが、付け心地が軽くて見た目も可愛いのでとても気に入っています。
そして何よりベルトがレザーです。エルメスのレザーをこんなところでも体感することができるのです。
さすが高品質なレザーだけあって、付けている時のフィット感は抜群です。
替えベルトだけ購入することもできるので、低コストで飽きずに長く使えるというのも時計の大きなメリットですね。
また、電池交換やオーバーホールなどのメンテナンスの際には店舗に来店するきっかけにもなりますので、エルメスの店舗と長いお付き合いを考えていらっしゃる方にもおすすめなのが時計です。
ちなみに私はHウォッチを買った直後に担当からピコタンの紹介がありました。
時計は購入実績としても強いという噂はやはり本当なのでしょうか?
なお、超実用派の方にはApple Watchという選択肢もおすすめです。
ベルトはレザーでエルメスのレザーを楽しめますし、伝統的な技術にこだわるエルメスと先進的なIT企業であるAppleとのコラボレーションというのがまたハイブリッドな感じでいいですよね。
キャプチャー画面出典:エルメスオンラインブティック公式サイトより
毎日身に付けられる時計は、日常にさりげなくエルメスを取り入れていくのにぴったりです。
レザーグローブ
さて、おすすめ名品の最後になります。
エルメスと言えばレザーですが、レザーはバッグやお財布だけじゃないです。
穴場ともいえるのがレザーグローブ、革の手袋です。
高品質なレザーをたっぷりと使っていてエルメスのレザーを手で直に感じることができます。
レザーグローブは一つ持っておけば長く使えますし、デザインも定番ものからシーズンものもあるので選ぶのも楽しいですよ。
また、レザーグローブは購入実績にもなります。
革製品は実績対象外とされますが、レザーグローブは大丈夫です。
なので購入実績を積みたいという方にもおすすめです。
聞いた話によると、エルメス工房のレザー職人がはじめに作れるようになるのがグローブだそうです。
レザーグローブがレザーなのにちょっと価格帯がお安めに感じるのは、職人にとっては手始めの1品であるからかもしれません。
レザージャケットは買えないけど、グローブなら手が届く価格帯ですよね。
毎年新しいデザインのレザーグローブが販売されていますので、気に入ったデザインがあったらぜひその年にゲットされてっくださいね。
エルメスの名品
ここで紹介した商品以外にもレザー小物やハンカチタオルなどおすすめ商品は実はまだまだたくさんあります。
今回ご紹介した5つの商品はできるだけエルメス正規店で在庫が枯渇しにくく入手しやすい製品から選びました。
入手しやすいということは比較的購入実績にもなりやすいということが推測できます。
あなたのお買い物の参考になれば幸いです。
とにもかくにもエルメスは美しい。
エルメスの世界観と美学を堪能して、一緒にエルメス沼に落ちていきましょうね!